この記事では「自分はSEに向いているのかどうか」「高年収を目指すことができる職種なのか」など、キャリアアップや年収を上げるために転職を検討している方へ向けて、SEの実態をご紹介します。
現代では、ネットワークなどのデジタル技術がまさに発展途上で、システムエンジニア(SE)の存在が欠かせなくなってきています。SEの今後の将来性や需要のある分野も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
システムエンジニア(SE)とは?
システムエンジニア(SE)の仕事は、クライアントの要望を明確にし、情報システムの開発や設計を進める上流工程を担当する仕事です。上流工程の業務には、要求分析や要件定義、基本設計、詳細設計、テスト、運用保守などの業務があります。
SEは開発に必要な予算やチームの人員配置、進捗管理を行うため、マネジメントスキルも必要なポジションでもあります。
SEの定義は、企業が開発しているプロジェクト内容によって異なります。一般的には情報システムにおける幅広い職種です。
年収が高いシステムエンジニア(SE)の特徴
高年収SEには、年収1,000万以上の収入を得ている人もいます。では、どのような人が高い収入を得ているのでしょうか。
ここからは年収が高いSEの特徴をご紹介します。
年収が高いSEは仕事に対する意欲が高い
年収が高いSEの多くは、活力が高く前向き思考で、仕事に対する意欲が高い傾向にあります。
仕事に対する目標が明確かつ行動力があるため、仕事への取り組みも早いです。
社交的で面倒見のよい人がSEには多いため、職場の環境を明るくし、チームの団結力を高めることが求められます。
そのため、プロジェクトが順調に進むと、リーダーとして高く評価されることが多いです。 チームを上手くまとめるというよりは、みんなで楽しく業務に取り組んでいる職場もあります。自身の仕事に対するモチベーションを高く保つ必要があるため、SEのモチベーションがチームに伝染するとも言えます。
高度なスキルで難易度の高い仕事に関わっている
年収が高いSEは、やはり専門的スキルの高さや幅広い知識を備えている人が多いです。
他のエンジニアにとって難易度が高い仕事をSEは数多くこなす必要があります。
多くのスキルを保有しているエンジニアは、どのような局面でも臨機応変に対応可能です。幅広いスキルを備えていれば、多くのエンジニアを必要とせず、1人でスムーズに解決できます。
そのようなSEは企業にとって市場価値が高いので、支払われる報酬も高いでしょう。
高いポジションに就いている
モチベーションが高い人は、前向きに仕事へ取り組んでいくので要領が早く、コミュニケーションスキルも優れており、部署内での連携が上手くできます。
そのため高いポジションに就いている人はマネジメント能力が高く、組織の中心人物でありチームを率いるリーダーです。
たくさんの経験をし実績を残していると、組織から高く評価もされます。そのためSEでは、役職の昇格が早く、高いポジションに就いている人が多いのではないでしょうか。
システムエンジニア(SE)の平均年収は?
システムエンジニアの平均年収はいくらでしょうか。世代別または、高年収SEは実際にどのくらいいるのかご紹介します。
世代別の平均年収
世代別で年収を見ていきます。
世代別 | 平均年収 | 最高 | 最低 |
20代前半 | 338万 | 580万 | 180万 |
20代後半 | 412万 | 1100万 | 180万 |
30代 | 526万 | 4200万 | 180万 |
40代 | 622万 | 1505万 | 240万 |
50代 | 630万 | − | 240万 |
60代 | 450万 | − | 240万 |
上記の結果となりました。
経験年数が高いほど、年収が高いのが分かります。これは20代と比べて、30代〜40代は能力やスキルが高いためでしょう。
年収の高いSEの割合
調査したところ、SEの平均年収は500万前後という結果でした。
年収が1,000万円以上を超える人はかなり少なく、SE全体のうち2.5%になります。
高年収が目指しやすい職業で、早い段階で20代後半には年収1,000万円を超える人もいます。しかし、高い年収を得るにはそれなりに高いスキルが必要です。
仕事の実績を積んで、できることを増やしていくと高年収のSEを目指せるのではないでしょうか。
従業員数と平均年収の関係
中小企業の場合、月収は30万円前後とほとんど差はありませんが、会社の規模が大きいと賞与額が高くなります。
従業員数 | 平均年収 |
〜100人 | 537万円 |
100〜1000人 | 533万円 |
1000人〜 | 627万円 |
従業員が100人未満である小さな会社の平均年収は537万円であり、100〜1,000人在籍している中規模の会社ですと平均年収は533万円です。
従業員が1,000人以上の大企業となれば平均年収は627万円になり、小さな会社と比べると100万円程度の差が出てます。
あくまで平均ですので、企業規格によって異なります。
システムエンジニア(SE)に向いている人とは?
これからSEを目指そうと考えている人の中には、自分が本当にSEに向いているのか、気になる人も多いと思います。
ここからはSEに向いている人の特徴や活かせるスキルを紹介します。
コミュニケーション能力が高い人
企画は、チームで役割を分担し作業を進めていきます。そのために必要となるのが、コミュニケーション能力です。コミュニケーションを通して、作業の進行具合を報告しあいます。いわゆる「報連相(報告・連絡・相談)」が大切な仕事です。
また、クライアントが求める要件に対して、分かりやすい説明をする必要があります。相手が納得できる提案をしなければなりませんので、コミュニケーション能力が高い人はSEとしてステップアップしていけるでしょう。
社内や社外でも、仕事を円滑に進行していくために、上手く意思疎通が図れる人は、SEに向いていると言えるでしょう。
分析能力が高い人
分析能力が高い人とは、クライアントが求めるニーズを調査・分析し、解決策やアイデアを提案できる能力のことです。
分析力が高い人は、一つの問題にとらわれず、幅広い視野で物事を考えることができます。よって、クライアントが求めているニーズに一番最適な提案ができる力になります。
高い分析能力を得るためには、たくさんの経験をして、試行錯誤を繰り返すことで分析力がついていきます。
問題解決には、状況把握をして解決までの道筋を立てていく能力になるので、SEに限らずどんな職業にも重要となるものです。
幅広い知識と技術を持っている
エンジニアとして、自分自身の市場価値を高められる人もSEとして向いています。
SEは、一つの知識や技術を磨くよりも、専門的な知識や技術を幅広く習得していける人が重宝されるのです。
クライアントが依頼する案件は、同じではありません。
問題解決の手段をたくさん持っていると、仕事を順調に進めていくことができますので、これら専門的な知識や技術を学ぶ姿勢を持っている人がSEに向いていると言えるでしょう。
年収が高いシステムエンジニア(SE)になるためには?
高年収を目指しやすい職種ではありますが、1,000万円以上を稼ぐSEは全体の2.5%しか存在しません。
では、そんな上位SEになるためにはどうすればよいのかを解説します。
自分を知って市場価値を高めていく
まずは、自分を知ることが必要となります。自分を自己分析して、SEとしてどんなスキルや技術が足りないのか考えましょう。
仕事で分からなかったことやできないことがあれば、自ら学びコツコツと経験を積んでいく必要があります。
知識やスキルを身につけていけば、エンジニアとしての市場価値を高めていくことができます。
高年収SEも、SEになって間もない頃は知識が浅く、スキルも低い時期がありました。ですが、先輩のスキルをまねて、自ら知識を展開したからこそ、市場価値を高めることができたのです。
システム開発で実績を得る
高年収SEになるための一番の近道は、システム開発で実績を作ることです。
まずは、ポートフォリオを作成していきましょう。
ポートフォリオは、相手に自分の力量を知ってもらう材料となります。
力量を判断してもらえば、評価が上がり年収もアップしてもらえるのではないでしょうか。
実績作りをしているとスキルの勉強になります。そこで自分は何ができないのかを知る糧にもなり、自身の市場価値を高められます。
対人関係を構築して満足度を上げていく
対人関係を構築できる人は、クライアントからの総合評価が高いのが特徴です。
クライアントの評価を上げるには、プロジェクトの迅速さも大切ですが、それと同時に丁寧な対応も求められています。会話の言葉一つで信頼性が大きく変化することがあるので、気を付けて交渉していきましょう。
クライアントによる総合評価が高ければ、リピート率も上がります。そうすることで、会社の認知度や評判が上がり、会社の利益にも影響していくのです。そうなれば、会社から評価され、年収が上がっていきます。
そのため、高年収SEは信頼関係を構築していくのが上手です。
転職をする
実績を残しても給料が上がらない。また、需要がなく将来のビジョンが見えてこないのであれば、キャリアチェンジを考えましょう。
市場価値の高い職種に転職して、実績を積んでキャリアアップしていけば、より高い収入が見込めるかもしれません。
ただし、安易な転職はNGです。安易な転職はミスマッチを起こし、高年収SEになるのに遠回りになる場合があります。転職をするのであれば、よく企業のことを調べてから転職活動をすることをおすすめします。
資格の必要性や有利な資格とは?
就職を少しでも有利にするため、SEの資格を取得した方がよいのでは?と思っている方は多いのではないでしょうか。SEの経験実績がない人は、資格を取得して企業に認めてもらおうとします。しかし、資格を取得したからといってSEになれるわけではありません。
資格の必要性
SEになるには、特別な資格がなくてもなれます。仮に、お金と時間を費やして資格を取得したとしても、企業に採用されないこともあります。
企業によっては、未経験者でも活躍ができるようにと研修制度が整っています。企業により必要となる知識が違いますし、資格を取得したからといって仕事に活かせるとは限りません。
企業は、資格の有無よりもあなたが何をできるのかを重要視してます。
持っておくと有利な資格
はいえ、何か一つでも資格を取得したい!という人におすすめする資格を紹介します。
持っておくと有利な資格は、国家資格です。なぜかというと、IT系資格の上位を国家資格が占めているからです。国家資格には、ITパスポート、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、システムアーキテクト試験(SA)があります。他にも民間資格がありますが、資格は専門的な知識があることを証明するものです。
必要であると判断したら取得するのをおすすめします。
将来性が高い分野と市場価値
将来の需要が高い職業であるSEですが、さらに需要が高まると推測される分野があります。
今後、需要が高いとされる特定の分野で活躍できれば、より市場価値の高いSEになれるでしょう。
ここではおすすめの分野6選を詳しく解説していきますので、今後の参考にしてみてください。
セキュリティエンジニア
IT化が進み、今では大抵の企業がデータ化しました。
一方、企業の情報を悪用しようとするハッカーも増え、サーバー攻撃の激しさも増してます。
そこで必要となってくるのが、セキュリティエンジニアの存在です。
顧客の情報や機密情報を守るため、セキュリティ対策や強化が必要となります。現在、政府関係機関や各省庁でもセキュリティエンジニアの育成に力を入れています。そのため、将来性が高い仕事であることは間違いないと言えるでしょう。
AIエンジニア
経費削減や人員不足の問題解決にAIが注目されています。AIは今後、市場価値や需要が高まっていくのではないでしょうか。
その背景として、製造業や医療・福祉業界がロボットなどの開発を進めています。
調査によると2018年時点では、AIエンジニアが4万4,000人いるそうです。この人数をみて多いと感じられますが、ITエンジニア全体の人数は122万人ですから、AIエンジニアは全体の3%しかいません。
現在、ITエンジニアは人員不足と言われているため、AIエンジニアはさらに人員不足が予想されます。
VRエンジニア
VRは、まだまだ認知度が低く比較的新しい分野ですが、現地に行かなくてもリアルな体験ができるという点で、需要が高まっています。VRと聞くと、エンタメ業界のイメージが強いのではないでしょうか。しかし、別の分野で需要が高まっています。
たとえば、建築系や不動産業界では、建設前のイメージを膨らませるために使用したり、VRを通して物件の外装や内装を見ることができるので、需要が高まっています。
他にも教育や医療、ブライダルなどの様々な分野で活用されているのです。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアというと領域が広く、セキュリティやサーバーを含んだ分野です。
ネットワークが不可欠な現代で、この職種が後退していくはずがありません。企業は、総括してネットワークエンジニアを募集しているところが多いのです。
IoTや5G、IPv6などが普及してますので、携われるスキルがあればあるほど高収入も目指せるのではないでしょうか。
クラウドエンジニア
物価が高騰している現在、コスト削減を行っている企業が多いのではないでしょうか。コスト削減のために、オンプレミスからパブリッククラウドへ移行をしている企業が多く、クラウドエンジニアが欠かせない現状になっています。
企業側はコスト削減のメリットの他に、ハードウェアの管理を外部に任せられますし、システム開発も対応してもらえますので、たくさんの企業から注目が集まっている分野です。
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアとは、その名の通り全ての領域に精通している「なんでも屋」です。フルスタックエンジニアとして多方面な仕事ができると、幅広いスキルが活かせるのでまず仕事に困りません。その技術の高さから、日本だけでなく海外でも採用される可能性もある分野なのです。海外のSEの平均収入は日本の1.5〜2倍です。スキルを高めて、どんな要求でも応えられるフルスタックエンジニアは転職に有利だといえます。
まとめ
SEは高収入を目指しやすい職業です。その反面、幅広い専門的な知識やスキルが必要になるため、道のりはそれなりに険しいものだと言えます。
仕事へのモチベーションを高く持ち続け、新しいスキルをコツコツ習得していければ、市場価値が高い人材として平均年収の2倍以上のSEになれるでしょう。
ITは今後も需要が高まっていきますので、SEは転職におすすめな職業です。
ぜひ、本記事を参考に検討してみてはいかがでしょうか。
この記事では「自分はSEに向いているのかどうか」「高年収を目指すことができる職種なのか」など、キャリアアップや年収を上げるために転職を検討している方へ向けて、SEの実態をご紹介します。
目次
現代では、ネットワークなどのデジタル技術がまさに発展途上で、システムエンジニア(SE)の存在が欠かせなくなってきています。SEの今後の将来性や需要のある分野も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
システムエンジニア(SE)とは?
システムエンジニア(SE)の仕事は、クライアントの要望を明確にし、情報システムの開発や設計を進める上流工程を担当する仕事です。上流工程の業務には、要求分析や要件定義、基本設計、詳細設計、テスト、運用保守などの業務があります。
SEは開発に必要な予算やチームの人員配置、進捗管理を行うため、マネジメントスキルも必要なポジションでもあります。
SEの定義は、企業が開発しているプロジェクト内容によって異なります。一般的には情報システムにおける幅広い職種です。
年収が高いシステムエンジニア(SE)の特徴
高年収SEには、年収1,000万以上の収入を得ている人もいます。では、どのような人が高い収入を得ているのでしょうか。
ここからは年収が高いSEの特徴をご紹介します。
年収が高いSEは仕事に対する意欲が高い
年収が高いSEの多くは、活力が高く前向き思考で、仕事に対する意欲が高い傾向にあります。
仕事に対する目標が明確かつ行動力があるため、仕事への取り組みも早いです。
社交的で面倒見のよい人がSEには多いため、職場の環境を明るくし、チームの団結力を高めることが求められます。
そのため、プロジェクトが順調に進むと、リーダーとして高く評価されることが多いです。 チームを上手くまとめるというよりは、みんなで楽しく業務に取り組んでいる職場もあります。自身の仕事に対するモチベーションを高く保つ必要があるため、SEのモチベーションがチームに伝染するとも言えます。
高度なスキルで難易度の高い仕事に関わっている
年収が高いSEは、やはり専門的スキルの高さや幅広い知識を備えている人が多いです。
他のエンジニアにとって難易度が高い仕事をSEは数多くこなす必要があります。
多くのスキルを保有しているエンジニアは、どのような局面でも臨機応変に対応可能です。幅広いスキルを備えていれば、多くのエンジニアを必要とせず、1人でスムーズに解決できます。
そのようなSEは企業にとって市場価値が高いので、支払われる報酬も高いでしょう。
高いポジションに就いている
モチベーションが高い人は、前向きに仕事へ取り組んでいくので要領が早く、コミュニケーションスキルも優れており、部署内での連携が上手くできます。
そのため高いポジションに就いている人はマネジメント能力が高く、組織の中心人物でありチームを率いるリーダーです。
たくさんの経験をし実績を残していると、組織から高く評価もされます。そのためSEでは、役職の昇格が早く、高いポジションに就いている人が多いのではないでしょうか。
システムエンジニア(SE)の平均年収は?
システムエンジニアの平均年収はいくらでしょうか。世代別または、高年収SEは実際にどのくらいいるのかご紹介します。
世代別の平均年収
世代別で年収を見ていきます。
上記の結果となりました。
経験年数が高いほど、年収が高いのが分かります。これは20代と比べて、30代〜40代は能力やスキルが高いためでしょう。
年収の高いSEの割合
調査したところ、SEの平均年収は500万前後という結果でした。
年収が1,000万円以上を超える人はかなり少なく、SE全体のうち2.5%になります。
高年収が目指しやすい職業で、早い段階で20代後半には年収1,000万円を超える人もいます。しかし、高い年収を得るにはそれなりに高いスキルが必要です。
仕事の実績を積んで、できることを増やしていくと高年収のSEを目指せるのではないでしょうか。
従業員数と平均年収の関係
中小企業の場合、月収は30万円前後とほとんど差はありませんが、会社の規模が大きいと賞与額が高くなります。
従業員が100人未満である小さな会社の平均年収は537万円であり、100〜1,000人在籍している中規模の会社ですと平均年収は533万円です。
従業員が1,000人以上の大企業となれば平均年収は627万円になり、小さな会社と比べると100万円程度の差が出てます。
あくまで平均ですので、企業規格によって異なります。
システムエンジニア(SE)に向いている人とは?
これからSEを目指そうと考えている人の中には、自分が本当にSEに向いているのか、気になる人も多いと思います。
ここからはSEに向いている人の特徴や活かせるスキルを紹介します。
コミュニケーション能力が高い人
企画は、チームで役割を分担し作業を進めていきます。そのために必要となるのが、コミュニケーション能力です。コミュニケーションを通して、作業の進行具合を報告しあいます。いわゆる「報連相(報告・連絡・相談)」が大切な仕事です。
また、クライアントが求める要件に対して、分かりやすい説明をする必要があります。相手が納得できる提案をしなければなりませんので、コミュニケーション能力が高い人はSEとしてステップアップしていけるでしょう。
社内や社外でも、仕事を円滑に進行していくために、上手く意思疎通が図れる人は、SEに向いていると言えるでしょう。
分析能力が高い人
分析能力が高い人とは、クライアントが求めるニーズを調査・分析し、解決策やアイデアを提案できる能力のことです。
分析力が高い人は、一つの問題にとらわれず、幅広い視野で物事を考えることができます。よって、クライアントが求めているニーズに一番最適な提案ができる力になります。
高い分析能力を得るためには、たくさんの経験をして、試行錯誤を繰り返すことで分析力がついていきます。
問題解決には、状況把握をして解決までの道筋を立てていく能力になるので、SEに限らずどんな職業にも重要となるものです。
幅広い知識と技術を持っている
エンジニアとして、自分自身の市場価値を高められる人もSEとして向いています。
SEは、一つの知識や技術を磨くよりも、専門的な知識や技術を幅広く習得していける人が重宝されるのです。
クライアントが依頼する案件は、同じではありません。
問題解決の手段をたくさん持っていると、仕事を順調に進めていくことができますので、これら専門的な知識や技術を学ぶ姿勢を持っている人がSEに向いていると言えるでしょう。
年収が高いシステムエンジニア(SE)になるためには?
高年収を目指しやすい職種ではありますが、1,000万円以上を稼ぐSEは全体の2.5%しか存在しません。
では、そんな上位SEになるためにはどうすればよいのかを解説します。
自分を知って市場価値を高めていく
まずは、自分を知ることが必要となります。自分を自己分析して、SEとしてどんなスキルや技術が足りないのか考えましょう。
仕事で分からなかったことやできないことがあれば、自ら学びコツコツと経験を積んでいく必要があります。
知識やスキルを身につけていけば、エンジニアとしての市場価値を高めていくことができます。
高年収SEも、SEになって間もない頃は知識が浅く、スキルも低い時期がありました。ですが、先輩のスキルをまねて、自ら知識を展開したからこそ、市場価値を高めることができたのです。
システム開発で実績を得る
高年収SEになるための一番の近道は、システム開発で実績を作ることです。
まずは、ポートフォリオを作成していきましょう。
ポートフォリオは、相手に自分の力量を知ってもらう材料となります。
力量を判断してもらえば、評価が上がり年収もアップしてもらえるのではないでしょうか。
実績作りをしているとスキルの勉強になります。そこで自分は何ができないのかを知る糧にもなり、自身の市場価値を高められます。
対人関係を構築して満足度を上げていく
対人関係を構築できる人は、クライアントからの総合評価が高いのが特徴です。
クライアントの評価を上げるには、プロジェクトの迅速さも大切ですが、それと同時に丁寧な対応も求められています。会話の言葉一つで信頼性が大きく変化することがあるので、気を付けて交渉していきましょう。
クライアントによる総合評価が高ければ、リピート率も上がります。そうすることで、会社の認知度や評判が上がり、会社の利益にも影響していくのです。そうなれば、会社から評価され、年収が上がっていきます。
そのため、高年収SEは信頼関係を構築していくのが上手です。
転職をする
実績を残しても給料が上がらない。また、需要がなく将来のビジョンが見えてこないのであれば、キャリアチェンジを考えましょう。
市場価値の高い職種に転職して、実績を積んでキャリアアップしていけば、より高い収入が見込めるかもしれません。
ただし、安易な転職はNGです。安易な転職はミスマッチを起こし、高年収SEになるのに遠回りになる場合があります。転職をするのであれば、よく企業のことを調べてから転職活動をすることをおすすめします。
資格の必要性や有利な資格とは?
就職を少しでも有利にするため、SEの資格を取得した方がよいのでは?と思っている方は多いのではないでしょうか。SEの経験実績がない人は、資格を取得して企業に認めてもらおうとします。しかし、資格を取得したからといってSEになれるわけではありません。
資格の必要性
SEになるには、特別な資格がなくてもなれます。仮に、お金と時間を費やして資格を取得したとしても、企業に採用されないこともあります。
企業によっては、未経験者でも活躍ができるようにと研修制度が整っています。企業により必要となる知識が違いますし、資格を取得したからといって仕事に活かせるとは限りません。
企業は、資格の有無よりもあなたが何をできるのかを重要視してます。
持っておくと有利な資格
はいえ、何か一つでも資格を取得したい!という人におすすめする資格を紹介します。
持っておくと有利な資格は、国家資格です。なぜかというと、IT系資格の上位を国家資格が占めているからです。国家資格には、ITパスポート、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、システムアーキテクト試験(SA)があります。他にも民間資格がありますが、資格は専門的な知識があることを証明するものです。
必要であると判断したら取得するのをおすすめします。
将来性が高い分野と市場価値
将来の需要が高い職業であるSEですが、さらに需要が高まると推測される分野があります。
今後、需要が高いとされる特定の分野で活躍できれば、より市場価値の高いSEになれるでしょう。
ここではおすすめの分野6選を詳しく解説していきますので、今後の参考にしてみてください。
セキュリティエンジニア
IT化が進み、今では大抵の企業がデータ化しました。
一方、企業の情報を悪用しようとするハッカーも増え、サーバー攻撃の激しさも増してます。
そこで必要となってくるのが、セキュリティエンジニアの存在です。
顧客の情報や機密情報を守るため、セキュリティ対策や強化が必要となります。現在、政府関係機関や各省庁でもセキュリティエンジニアの育成に力を入れています。そのため、将来性が高い仕事であることは間違いないと言えるでしょう。
AIエンジニア
経費削減や人員不足の問題解決にAIが注目されています。AIは今後、市場価値や需要が高まっていくのではないでしょうか。
その背景として、製造業や医療・福祉業界がロボットなどの開発を進めています。
調査によると2018年時点では、AIエンジニアが4万4,000人いるそうです。この人数をみて多いと感じられますが、ITエンジニア全体の人数は122万人ですから、AIエンジニアは全体の3%しかいません。
現在、ITエンジニアは人員不足と言われているため、AIエンジニアはさらに人員不足が予想されます。
VRエンジニア
VRは、まだまだ認知度が低く比較的新しい分野ですが、現地に行かなくてもリアルな体験ができるという点で、需要が高まっています。VRと聞くと、エンタメ業界のイメージが強いのではないでしょうか。しかし、別の分野で需要が高まっています。
たとえば、建築系や不動産業界では、建設前のイメージを膨らませるために使用したり、VRを通して物件の外装や内装を見ることができるので、需要が高まっています。
他にも教育や医療、ブライダルなどの様々な分野で活用されているのです。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアというと領域が広く、セキュリティやサーバーを含んだ分野です。
ネットワークが不可欠な現代で、この職種が後退していくはずがありません。企業は、総括してネットワークエンジニアを募集しているところが多いのです。
IoTや5G、IPv6などが普及してますので、携われるスキルがあればあるほど高収入も目指せるのではないでしょうか。
クラウドエンジニア
物価が高騰している現在、コスト削減を行っている企業が多いのではないでしょうか。コスト削減のために、オンプレミスからパブリッククラウドへ移行をしている企業が多く、クラウドエンジニアが欠かせない現状になっています。
企業側はコスト削減のメリットの他に、ハードウェアの管理を外部に任せられますし、システム開発も対応してもらえますので、たくさんの企業から注目が集まっている分野です。
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアとは、その名の通り全ての領域に精通している「なんでも屋」です。フルスタックエンジニアとして多方面な仕事ができると、幅広いスキルが活かせるのでまず仕事に困りません。その技術の高さから、日本だけでなく海外でも採用される可能性もある分野なのです。海外のSEの平均収入は日本の1.5〜2倍です。スキルを高めて、どんな要求でも応えられるフルスタックエンジニアは転職に有利だといえます。
まとめ
SEは高収入を目指しやすい職業です。その反面、幅広い専門的な知識やスキルが必要になるため、道のりはそれなりに険しいものだと言えます。
仕事へのモチベーションを高く持ち続け、新しいスキルをコツコツ習得していければ、市場価値が高い人材として平均年収の2倍以上のSEになれるでしょう。
ITは今後も需要が高まっていきますので、SEは転職におすすめな職業です。
ぜひ、本記事を参考に検討してみてはいかがでしょうか。